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ダイビング中に息を止めるとどうなる?

海の中の世界を自由に動き回るダイビング!

綺麗な海で、綺麗な魚を観察したり、景色を見て感動したりと様々です!

その際には特別なルールがあります。

今回は、ダイビング中に絶対にすべきでない行為、「息を止めること」について詳しく説明します。

 

水中の圧と空気の仕組み

『呼吸をとめない』理由として仕組みを簡単に解説します。

水深と圧力

水中は、水深に比例して深く行くと圧力がどんどん強くなります。

この圧力によって、空気の体積が圧縮されます。10メートル下に行くと、陸地の2倍の圧力がかかるし、20メートルだと3倍にもなります。それで、肺の中の空気も圧縮されるのです。

ですので、普通に息を吸うのが難しくなります。

正常な呼吸を維持するためには特別な装備であるレギュレータが必要です。レギュレータは、水深に応じた適切な呼吸圧(周囲圧の±0.14気圧以内)で空気を供給するために設計されています。

息を止めずにダイビングをする男性

 

密度と空気の変化

水深が増すにつれて、空気の密度も高くなります。

しかし、実際潜っていると、この密度の変化に私たちは感じにくいです。

肺の中には、陸地と比べて「濃い」空気が詰まっています。水面に戻ると水圧が減少し、肺の中の空気は膨張します。

BCD(浮力補助装置)やドライスーツからの排気も必要です。

 

しかし、ここで息を止めていた場合、肺の中の空気は十分に排出されず、肺に圧力がかかります。

そうすることで、肺に大きな損傷「肺の過膨張障害」を受ける可能性があります。

 

息を止めるリスク

ダイビング中に呼吸を止めてしまうと、肺に大きな問題が生じる可能性があります。リスクに注意しましょう。

エアエンボリズム

肺の中の空気が血管に入り込むことで、めまいや麻痺が起こり、緊急の医療が必要になることがある。

気胸

肺が破裂し、胸に空気がたまる。これが起きると呼吸が難しくなるよ。

縦隔気腫

肺から漏れた空気が臓器を圧迫することで、圧迫感がある。

皮下気腫

肺の過膨張障害の中では軽い症状で、皮膚の下に空気がたまる。

 

これらのリスクは、呼吸を止めることによって増加する可能性があります。なので、呼吸をしっかりと続けよう!

 

ダイビング中に息を止めてしまう原因と対策

息を止めると肺に損傷が起こる可能性があります。

息を止めてしまう原因とそうならないために対策が必要です。

エアー

エアーの消費が他の人より早くて、空気を吸うのを我慢してしまう人がいます。

我慢して苦しい状態で次の息を吸うと呼吸が乱れ、よりエアーの消費が早くなります。

落ち着いて一定の呼吸をすることでエアーの消費が抑えられます。

 

中性浮力

浮力調整がうまくいかない人は、息をとめてコントロールしようとします。

息を止めると逆にコントロールを失い、急浮上してしまうことも。

BCDに空気を入れ、呼吸を一定のペースにすればその場で浮いてることができます。

息をして中性浮力をとるダイバーの写真

 

パニック

人はびっくりしたり、予期せぬことが起こると息を止めてしまいます。

ダイビング中にパニックを起こすと、落ち着いて呼吸が出来なくなります。

レギュレーターが外れた場合は?

マスクに水が入った場合は?

仲間とはぐれた場合は?など、ダイビング中は予期せぬことが起こることもあります。

しっかりと呼吸をするということを忘れないことが一番大事です。

何かトラブルが起こった際に落ち着いて対応できるスキルを身につけましょう☆

水中で休む亀の写真

 

写真撮影

写真撮影では、撮る方も撮られる方も息を止めがちです。

流れがある場合や、マクロ撮影などは踏ん張って息を止めてしまう人がいます。

息を吸うタイミングは浮力が働き身体が浮いてしまいます。シャッターのタイミングは「息を吐く時」です。

被写体が人の場合は「息を吸う時」です。吐いたタイミングだと、後ろの人に自分の吐いた息の泡がかかってしまいます。

3,2,1など指の合図でシャッターを切るタイミングで息を吸うように事前に打ち合わせすると上手くいきます。

 

写真撮影を楽しむダイバーの写真

 

まとめ

安全に海を楽しむために、ダイビングの危険性を理解しておくことも大切です。

水中では、深くゆっくりとした深呼吸のような口呼吸を心がけましょう。

そして、不安要素があれば潜る前に確認し、トラブルになった時にも対応できるように準備しましょう!

ルールを守ってダイビング楽しみましょう!

トラブルが対応できるダイバーの写真

 

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さく

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